2013年8月19日月曜日

夢の舞台

 今日は高校野球を久し振りに見ていた。
甲子園は準々決勝の4試合で、どれも1点差のいいゲームだった様だ。
その一つ、花巻東の試合を見ていて一つ感じた。

 花巻東には2番の小柄なバッターがいる。小柄だけれども俊敏な選手だ。
彼は2ストライクに成ると、徹底してファウルだけを狙う。決して前に打とうとしない。
そして根負けしたピッチャーから四球を選ぶ。

 対戦していた鳴門のピッチャーは、4度とも根負けして出塁させてしまう。その内2度、ホームへ帰られて同点に追いつかれたのも彼のホームインだった。
結局、彼の出塁が勝負を左右した試合だった。

 彼のバッターボックスを見ていて思った。確かに相手はイヤだし、自軍からはとても助かる存在だ。
でも、どうだろう。ファウルだけ打って四球を選んでガッツポーズする彼の姿勢にはちょっと賛同できない。その試合、勝つためにだけならそれでも良いかも知れない。
ファウルするのも、スイングしてなら何も言わない。素晴らしいと思う。

 彼はど真ん中のボールもカットしかしない。それも技術だけど、野球の本質からは外れている様に僕は思う。コースのきつい所はカットして、いいボールをスイングする。これが本質だと思うね。
彼が野球を続けて行くなら、花巻東の監督さんは彼の将来を考えた時、どう思っているんだろう。

 彼があの体でレギュラーを掴むのは、相当練習しただろうし、苦労もしただろう。あれが彼の選択肢なのだろう。
けれども、甲子園は子供達の憧れ、夢の舞台だ。子供達にはしっかり粘れ、とは言うが、あの様な事は教えたくない。
体は小さくても自分のバッティングで勝負して欲しい。

 他の野球好きの人達や指導者の方々はどう思っただろうね。
多分、殆どの人は誉めるだろうね。

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